福岡城址跡の歴史が残る大手門。緑豊かなこの地の大通りからはいった場所に、思わず目を惹くデザインの建物が。フレンチ料理のお店「TTOAHISU」(トアヒス)だ。


入り組んだエントランスにはのれんが掲げられており、誰もここがフレンチのお店だとは思わないだろう。
 
店内に入ると目に飛び込んでくる、壁に大きく描かれた大手門。アーティスティックな「和」を基調とした、温もりと静けさが共存する心地いい空間だ。
 
シェフは山下泰史(やましたたいし)氏。
 
長崎県のホテルのレストランで経験を積んだ後、京都のフレンチ店「ルヴェ ソン ヴェール」の新たな取り組みとしてイタリアンのお店の立ち上げに尽力。その後、フランスで様々な経験を経て料理への想いを深める。東京では、フレンチ店「アロマフレスカ」による新たなフレンチ店「AMOUR (アムール)」立ち上げに参画。東京・品川のレストランのシェフを経て、福岡の大手門に、ようやく念願の自身のお店「TTOAHISU」(トアヒス)をオープンした。
 
 
 
トアヒスでの提供はコース料理のみ。フレンチの古典を重んじながらも「革新的かつMADE IN JAPANを感じるアプローチ」をかたちにした料理は、どれもが幾重にも及ぶ工程という"贅"を尽くした内容となっている。山下シェフのひたむきにフレンチと向き合う姿勢を料理を通して感じてほしい。
 
 writer:Chie



 
 
 トアヒスのコースの調べは、
 「見て愉しむための器」からはじまる。
 
日本を象徴する最高峰の美しい富士山。日本の文化と伝統的なフレンチが融合した、山下シェフが生み出すジャポニズムの演出を体感してほしい。
 来店したゲストが使い慣れたお箸でも食せるように。引き出しを開けると、前菜からメイン、デザートまでをいただくためのナイフ、フォーク、スプーンが整然と並べられている。
 
 
 コースの一番初めに、提供されるコンソメ・ドゥーブル
 
鶏の肉・骨、たっぷりの野菜から時間をかけて丁寧に煮だされたフレンチの要となるお出汁。トアヒスではこれに卵白を加え澄み切った色合いに仕上げ、さらに野菜を煮出している。香り高くこの上ない淡くまろやかな風味は、わたしたちが本来持っている「味覚」を自然と引き出して」くれる。
 
 
 
 
 コース 前菜 
 オマール海老とすじこ
 
長崎の女性作家による瑞々しさとたおやかさを感じさせてくれる器が、山下シェフの料理のテーマにそっと寄り添う。海の恵みが詰まった一品は、いつまでも眺めていたくなるほどに美しい。
オマール海老の出汁の旨味が凝縮された冷たいフランの上には、白ワインビネガーが香る海老の身とみじん切りキャベツのタルタルが。スジコのこってりとした粒とともに、自然が奏でる豊かな風味を楽しんで。
 
 
 
 
コース メイン 
北海道子牛のフィレ
 
北海道の雄大な草原で育まれた子牛のフィレ肉。クリーミーで柔らかく、この上ないきめ細やかな肉は、最上のメイン料理にふさわしい。子牛から取り出した出汁をベースとした赤ワインビネガーが薫るソースをあわせて、味の重なりを堪能してほしい。
器を彩る白色のスクエアの正体はカブ。甘いコクとコンソメの旨味が一つひとつに込められている。存分に素材の持ち味を生かすための行程を惜しまない、山下シェフの仕事ぶりがうかがえるはず。




 
 
 
【TTOAHISU(トアヒス)】
 
住所 福岡県福岡市中央区大手門3-12-12 BLDG64 1F
 
電話 092-733-4600
 
営業時間 12:00〜15:00 18:00〜23:00(L.O.21:00)
 
定休日 火曜日
 
駐車場 なし
 
収容人数 18(20)席
 
個室 有 (4席)
 
貸切 ご相談ください。
 
クレジットカード利用 可 
 
お子様 可(個室)

アクセス 地下鉄大濠公園駅(4番出口)から徒歩3分
 
メニュー コース ランチ2,800円/4,500円
           ディナー 6,000円/9,000円
 
ドリンク 生ビール700円、日本酒800円、焼酎600円〜、食前酒800円、ワイン500円〜など







 
 
 
 
 
 
 
 

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