上品な甘さとコクに魅了される

  「百年昔の芋 蔓無源氏(つるなしげんぢ)」

 じっくり時間をかけて焼き上げる程に、どんどん甘味が増す「百年昔の芋 蔓無源氏(つるなしげんぢ)」は、
今から約百年程前、人々が好んで食べていた芋。

「蔓無源氏(つるなしげんぢ)」は、さつまいもの品種で、明治40年に見つかった、数少ない在来品種の芋。
時代の流れと共に、農作物も品種改良が繰り返され、大量に栽培される芋が重宝され、第二次世界大戦を機に、当時収量の高かった「農林2号」などの芋に取って姿を消すこととなった。

平成15年「先人が好んで飲んでいた物、食べていた物はどんな味がしたのか・・・・」
そんな思いに夢を馳せた国分酒造の浪漫から、品種保存の為に保管されていたわずか10本の苗を元に、百年昔を現在に復活させるプロジェクトがスタート。

 国分酒造と霧島市の農家谷山秀時氏の二人三脚で復活させた、
百年昔の芋「蔓無源氏(つるなしげんぢ」は、現在の芋には感じたことのない、純粋無垢な甘さがある。
しっとりとし、粘性の強い「蔓無源氏(「つるなしげんぢ)」は、安納芋の元になる芋ではないかとも言われている。コクのある甘さでありながら、ベタつきが少なく、実に品が良く、一流の料理人たちからも高く評価されてる。

 お勧めの食べ方は、じっくり時間をかけて焼き上げる焼き芋だが、上品な甘さを堪能するのであれば、天ぷらや、小さく刻んでお米と一緒に炊き上げる、「芋ご飯」も格別。調理方法や、貯蔵の期間によって、様々な表情を見せてくれるのも、「蔓無源氏、(つるなしげんぢ)」の特徴。