福岡 中央区
レストラン カズ(Restaurant Kazu)
通りの木々が美しい。高級住宅が立ち並ぶ閑静な浄水通りに位置するRestaurant Kazu。
Restaurant Kazuは移転オープンしてから5年目を迎える。階段で3階へ上がると、 白で統一された店内へ続くガラス扉がある。レストラン内は、スタイリッシュで明るい広々とした造りだ。オーナーシェフである篠原 和夫氏は、茨城県出身。フランス料理業界を代表する坂井 宏行氏のもと、「ラ・ロシェル」で修行。その後、関東各地でさらに腕に磨きをかけ、ニューヨークに渡った。縁あって福岡に拠点を構え、2004年にRestaurant Kazuをオープンし現在に至る。
Restaurant Kazuのフレンチは、九州の土地をはじめとした国産の素材を中心に作り上げられる。日本でもジビエ(野生に近い状態で想い鳥獣類を狩猟でとらえたもの)だとエゾシカは東日本で、海のものは北海道産(ホタテ、ウニなど)だけでなく、近海の玄界灘でも美味しい素材は豊富にある。新鮮な有機野菜は顔をあわせた 生産者から直に仕入れている。
皿上に生産者やゲストへの想いを込める篠原氏は、名だたる店でフランス料理と真摯に向き合ってきた正統派フレンチの料理人。かつてニューヨークの最先端で料理人として働いていた篠原氏は、鰹をはじめとした和食がもつ繊細な旨味成分や、日本人の作り出すフレンチの個性も大切に考えている。
伝統を踏まえつつ、フランス料理を通じて九州の特色を出し、Restaurant Kazuのフレンチをつくることを大切にしている。
料理人として着実にステップを重ね、壮大なスケールをもって取り組む 篠原氏の情熱が感じられるフレンチコースをぜひ味わってみてほしい。多様化していく時代に合わせてRestaurant Kazu。九州だからこそできるフレンチのクオリティは今なお進化し続けている。
writer:Chie